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新婚旅行はPATAGONIA04 -パタゴニア旅行記-

Paine 1

翌朝、プエルトナタレス行きのバスに乗った。約2時間30分の道程である。
プンタアーレナスがチリ・パタゴニアの玄関口だとすると、プエルトナタレスは観光の拠点、世界でも最も美しいといわれる「パイネ国立公園」の基点となる町である。

車窓から雄大なパタゴニアの風景を眺めながらの2時間30分というバスの旅は瞬く間に過ぎ去っていった。到着地プエルトナタレスはあいにく雨が降っていた。プンタアーレナスよりも一回り小さな町だが、通りにはかわいい雑貨屋や素朴なレストランがあり、お手軽に楽しめそうな雰囲気である。バスを降りて、バスの下から荷物を取り出したところで、B&Bの客引きに必要につきまとわれた。35歳前後と思われる彼女は、積極的に自分のB&Bをアピールしてくる。一般的なB&Bだが、安くて、パイネツアーやバスチケットも手配できるという。今回の旅行では、新婚旅行ということもあり、多少はホテルを予約しておいたが、ここプエルトナタレスでは、予約していなかった。まあ、そんなに悪い人でもない様子だし、雨も降っているので、後についていくことにした。部屋数だけ多い普通の家という感じのB&Bだったが、そんなに悪くはない。すぐに、パイネ国立公園への日帰りツアーを予約し、アルゼンチン行きのバスチケットも取ってもらった。

プエルトナタレスのゴミ箱

プエルトナタレスのゴミ箱


部屋に荷物を置いて、少し街をブラブラしていると、炭火焼のいい匂いのするレストランを発見した。店の雰囲気も南米チックで、地元の人も出入りが多い。グルメでよく鼻が利く妻は「ここは絶対に美味しいよ」と断言したので、早速、店に入って、ステーキとチリワインをオーダーした。すると今まで見たこともないようなボリュームで美味しそうに焼けた肉の塊が目の前に出された。日本のお肉のように脂身がない分、肉本来の旨みを味わうことができ、たくさん食べることができた。「チリ最高!」

翌朝、ついに、「パイネ」に出発することになった。ツアーのワゴン車に乗り込んだのは、僕たち2人の他に、イタリア人夫婦とアメリカ人女性の3人組。昨日の曇り空が嘘のような快晴。僕は夢のような場所へと向う。ここに行きたいがために、日本から遥々やってきたと言っても過言ではなかった。僕がそこまで「パイネ」に憧れている理由。それは冒険旅行家エリック・シプトンのこの一文を読んだからである。
日が暮れてから到着し、ワゴン車から降りると、パタゴニア名物の身も凍る強風に吹きあおられた。・・(略)・・こんな地の果てにある2000平方キロもの国立公園へ人はなぜ足を運ぶのだろうか。そのわけは朝になってわかった。目が覚めると南の地の素晴らしい一日が明け、窓の外には生涯忘れられない光景が広がっていた

美しいパイネの山々

美しいパイネの山々

走り出して2時間、パイネの山々が僕たちの前に姿を現した。垂直に切り立った3つの塔「トレスデルパイネ」、3050mの最高峰「パイネグランデ」。垂直に削られ、深いブルーの美しい色をした岩肌、頂上には純白の氷河をどっしりと被っている。それは今まで見たことのない山の姿だった。もう、純粋に美しいと感じる。
これが僕たちの「生涯忘れられない光景」の始まりだった。