Amazonas 3

アマゾン河の朝日
僕は、カメラを手に河から昇る日の出を見るために、浜辺に降り立った。河に日が昇る、なんて河なんだ。河には淡水イルカが大きな波音をたてながら、楽しそうに泳いでいる。体長1m以上ある、大きなイルカ。自然のイルカを初めて見たが、しかも河で。でも、イルカの泳ぎはすごく優雅で素敵だった。

アマゾン河でスイミング
森の船着場で昼食をとった後、しばらく休憩していると、初日のガイドが小さなボートに乗ってやってきた。1泊2日というショートトリップの僕たちは、他の客とは別スケジュールで、ジャングルトレッキングをした後、そのままマナウスの街に戻るらしい。世話になった他国の旅人たちに別れを告げて、小型ボートに乗ってトレッキングに出発した。
ほんとに普通の小さな木製ボートのくせに、船頭は調子に乗って、飛び魚のように船が跳ねるほど飛ばした。ちょうどお尻が痛くて、休憩したくなってきた頃に、目的地の小さな島に到着した。

ジャングルの中を探検!
家の裏の小道を通り、森の中へ突入していく。大きな樹木が多い茂り、太陽の光は、余り届いていない。ガイドはナタをもって、雑草や木の枝を刈りながら進む。初めは、観光用に道が出来ていて、そういうところを歩かされるのだろうと思っていたが、進んでいくにつれて、間違いだったと思い知らされた。行く手を険しい樹木が阻み、容易には行かせない。まるで、水曜スペシャル「川口浩探検隊」みたい。それに、どこもかしこも同じような光景で、方向感覚がなくなってしまう。ガイドは、珍しい植物があると、所々で僕たちに紹介してくれた。胃薬になる樹液、傷薬になる葉、切って逆さまにすると水が滴り落ちる木などなど、アマゾンの恵みをたくさん紹介してくれた。結局1時間ぐらいのトレッキングだった。巨大な大蛇に遭遇することはなかったけど、充実した内容だった。水を飲んで、しばらく休憩した後、再びボートに乗って、猛スピードでマナウスの街へ戻った。

切って逆さまにすると水が滴り落ちる木
ホテルRio Blancoに戻って、部屋を借りて、シャワーを浴び、食事をとった。2日ぶりのビールに、ゆうさんはどんどん缶ビールを空けていく。普通ならば、ここで、今日の旅は終わるものかもしれない。いや、終わるべきだ。でも、そんなに楽させてもらえないのが、社会人バックパッカーの旅。僕たちは、世界最大の瀑布イグアスを目指し、深夜3時発ブラジリア行きの飛行機に乗らなければならなかった。