FUNKY MONKEY TRAVELERS

ウズウズするぜUZBEKISTAN03 -ウズベキスタン旅行記-

3.聖なる博物館

ヒヴァ~ブハラ間は約600キロの距離だった。ヒヴァのホテルでタクシーをチャーターしてもらい、乗り込んだ。このタクシードライバーのおっちゃんがめちゃくちゃ飛ばす、信号も標識もほとんどない道だが、そのスピードが半端ではなく、常時時速140キロのスピードで爆走していた。さすがアジアンタクシーと感心していたところ、急に車がスピードを落とし、路肩に停車した。運悪く、スピード違反で警察に捕まったのだった。ドライバーはパトカーに連れて行かれた。

アンティークホテルのソファでくつろぐ

アンティークホテルのソファでくつろぐ

僕らはビデオにその様子を納めながら笑っていたが、もしドライバーがそのまま警察署にでも連行されれば、中途半端なところで降ろされることになる。面白いけど、笑い事ではなかった。しばらくして、ドライバーが帰ってきた。罰金を払わされたらしく、かなりイライラしている様子。彼はそのイライラを吹き飛ばすかのように、相変わらずのハイスピードで砂漠の中をかっとばした。そして5時間もかからずにブハラの街に到着した。
ホテルは何にも考えていなかったので、ドライバーに案内してもらい、”K.Komil”という家族経営のB&Bに泊まることにした。約100年前に建てられた邸宅をホテルとして使用していて、細かい装飾を施された部屋は雰囲気がある。ここの若いオーナーが色々とサービスしてくれて、助かった。

ナディールディバンベキメドレッセの鳳凰

ナディールディバンベキメドレッセの鳳凰

とりあえずシャワーで汗を流し、テラスでお茶を飲んでから出かけた。もうすぐ夕方という時間帯、今からだとサンセットの街並みが撮れるかも。ホテルからオールドタウンの中心「ラビハウズ」へは歩いて5分ぐらいの距離だった。ハウズとは池のことで、四角形で噴水のあるラビハウズの周囲には木が植えられ、池を囲むように宗教的な建物が並んでいる。多くの人が木陰で休んだり、雑談をしたりしている。暑い国には欠かせない憩いの場である。
このラビハウズを囲む建物は、どれも有名なメドレセ(神学校)だが、今ではその内部はほとんどがみやげ物屋に占領されていて、中にはいると客引きが声をかけてきたりして、少し期待はずれのところがあった。ただ、ナディールディバンベキメドレッセの鳳凰のタイル絵は色鮮やかで素晴らしい。一見の価値がある。

カラーンミナレットからの眺め

カラーンミナレットからの眺め

やはりこの街でも最も高いところから街を見てみたかった。それはブハラのシンボル、高さ46mの「カラーンミナレット」の頂上だった。この塔はヒヴァのミナレットとは趣が異なり、土色のレンガを積み重ね、そのレンガの積み方で模様や塔の外観を作っている。どっしりとしていて風格を感じる。
それもぞのはずで、12世紀に建てられ、何でもかんでも破壊しつくしたチンギスハーンがこの塔だけは破壊しなかった伝説をもつ。18世紀には、頂上から囚人を投げ落とし、死刑台として使われ、「死の塔」と呼ばれ恐れられていた。
その「死の塔」へ登るべく、狭く、暗い、急な階段を登った。頂上に着いて、窓から外を覗いてみると、確かに高い。落ちたら死んでしまうはずだ。でも、そこから見る光景は美しかった。夕日の光を浴びた美しい街並み、東側にはミルアラブメドレッセの2つの美しい青のドーム、西側にもカラーンモスクの青いドームが見える。土色の建物には、エメラルドブルーのタイルが素晴らしく映える。360度見渡す限り珍しい美しい建物が溢れている。
瞬間を超越した、聖なる博物館。それがブハラだった。