FUNKY MONKEY TRAVELERS

ウルルン雲南省04 -中国・雲南省旅行記-

4.アットホーム麗江(Lijian)
翌朝、僕は荷物をまとめて宿を出た。大理のメインストリートは、まだ早朝のためかそれほど人の往来はなかったが、街角にはできたての肉まんを売るおばちゃんが忙しそうに商売をしていた。白い煙といい匂いが僕の食欲をそそる。迷うことなく肉まんを一つ買って頬張った。ソースとからしがあれば、もっと最高だったけど、充分に満足できる味だった。肉まんを頬張りながら、道端にあった旅行代理店で麗江(リジャン)行きのバスチケットを買った。約5時間の道程だ。大理ももう少しゆっくりと見てみたい気もしたが、限られた時間の中で見て回るために、少しでも早く次の目的地へ進まなければならなかった。

麗江行きの小型バスは雲南省の田舎道を突っ走る。道路は舗装されていたが、車体は常に大きく上下に揺れ、とても快適とはいえないものだったが、それはそれで楽しかった。幾つかの谷と山を越えて、広大な中国の景色をボッーと眺めていると、5時間という時間はあっという間に過ぎていた。麗江のバスターミナルに到着したのは昼過ぎだった。イメージしていた世界遺産の麗江とは全く異なる近代的な街。新大街と呼ばれるオフィス街と世界遺産麗江とは別ものだと考えなければならない。とりあえず、ガイドブック片手にバスを降りた。ロンプラ情報では、バックパッカー用の宿は四方街と呼ばれる観光の中心地となる広場の周辺に集まっている。とりあえず、その四方街まで、どうやっていこうかな・・でも、迷路みたいでややこしいな・・と地図を見ながら考えていると、僕は客引きの女の子に捕まった。彼女はポケットアルバムに入れた宿の写真を僕に見せて、中国語でいっぱいしゃべってくる。
「う~ん、全然わからん。Please English!」というと、向こうも苦笑いした。どうやら普通の会話は成立しそうになかった。でも、片言の英語で1泊20元、朝食夕食付き、シャワーもある・・ということはわかった。
なんで、夕食まで付いてるんだろうと思ったが、麗江で1泊20元ははっきり言って安い。四方街からは少し遠そうだったが、歩いて5分ぐらいだというし、別に苦にはならないだろう。それにこの女の子の笑顔が信用できそうだった。一人で歩いて、宿を探すのも面倒だ。というわけで、彼女の後について、そこの宿屋にお世話になることにした。

宿屋の玄関

普通の民家みたいな、宿屋の玄関

そこは外から見ると宿屋だなんて全くわからない普通の民家みたいな小さな宿屋だった。というのも、大きな看板もなく、HOTELという文字も宿という文字も見当たらない。ごく普通の瓦屋根の家だった。中に入ると、オーナーであるおばさんが笑顔で僕を迎えてくれた。テラスには30歳ぐらいのカナダ人の旅行者が座って本を読んでいた。一応、他にも客が居るとわかったので安心し、彼に話しかけた。彼曰く「ここの食事は品数も多く、さほどスパイシーでもなく、とても美味しいよ。」という。僕としては、外のレストランでいろいろなものを自分で選んで、食べてみたかったが、考えてみれば、本当の中国の家庭料理を味合うことの方が貴重な体験である。僕は朝、晩2食付きコースをおばさんにお願いした。

餃子を包むおばさん

餃子を包むおばさん

部屋に荷物を置いて、出かけようとすると、おばさんが「あなたは、お腹がすいた?」と片言の日本語で聞いてきた。おばさんは日本語を勉強しているらしい。確かに朝に肉まんを食べたきり何にも食べていない。僕的には適当にレストランに入って食べようと思っていた。そこへ、おばさんが「餃子、たべる?」と言って来たのだ。餃子を包むおばさん無下に断るわけにも行かず、頷くと、おばさんは待っていましたとばかりに、台所から餃子の具と皮を取り出してきて、餃子を包み始めた。さすがに中国人は包むのが上手い。あっという間に餃子を包み終え、水餃子にして持ってきてくれた。それもめちゃくちゃいっぱい!とっても美味しいけど、食べても食べても、どんどんと皿に継ぎ足してくる。どうやらおばさんは相当料理が得意で、作るのも好きみたい。これは、サービス?それとも?と考えていたが、どうやらサービスみたいだった。

なんだか、ホテルに泊まっているという感覚ではなく、世話好きおばさんの居る下宿に住んでいるような感覚がした。餃子を食べ終わると、おばさんが、観光の中心地である四方街に通じる道まで連れて行ってくれた。ほんとうにサービスがいいし、親切だった。これでたった20元?アットホームな麗江の初日だった。