FUNKY MONKEY TRAVELERS

CROSS THE MIDDLE EAST 17 -中東旅行記-

17.王の墓

翌日、タパからエジプトに入国し、ここでカイロ行きのタクシーを捕まえた。タクシーといっても相乗りタクシーで、僕以外にアラブ人の母子2人とスイス人の中年女性1人が同乗者してきた。途中1度の昼食休憩を取っただけで、休みなく走りつづける。ほとんど対向車もない砂漠の道がつづく。やがて、車はシナイ半島を横断し、スエズ運河を渡り、首都カイロへと到着した。到着したのは、夜7時だった。アフリカNo1の大都市は近代的で、車も人も多い。ホテルの予約をしていなかった僕を同乗者のスイス人女性は、彼女が宿泊するホテルへ僕を案内してくれた。ドミトリーだったが、清潔で安かったのでそこに決めた。

圧倒するスケールのピラミッド

圧倒するスケールのピラミッド

翌朝、バスに乗って、ギザのピラミッドを見に行くことにした。カイロ市内から30分ほど走ると、世界で最も有名な3大ピラミッド、クフ王、カフラー王、メンカウラー王が見えてくる。さすがにこれまで中東の巨大遺跡を見てきた僕でも、そのスケールの大きさと美しさには驚いた。ピラミッドの周りは観光客目当ての商売人でいっぱいだった。「ラクダは楽だ」とか言って営業してくるラクダひきを無視して、ピラミッドに駆け寄った。まさに「見上げる」という感じのその高さ。実際は高層ビルの方が高かったりするのだろうが、その高さとは一線を画す感じがする。そして、積み上げられた石段に手を置くと、4500年という年月を感じることが出来るような気がした。

ちょっとだけ登ってみた

ちょっとだけ登ってみた

僕はここで、やってみたい計画があった。ピラミッド頂上制覇。しかし、頂上に登ることは禁止されている。それに予想していたよりも石段の高さが高く、体力的にかなりキツイ。もっと重要なことはとても危険であるということだった。でも、ちょっとぐらいは登ってみたい。僕は5段ほど登ってみた。1段1段登るたびに体力が奪われ、疲れていく。1段が1m以上もある。これが100段以上も続くのだ。改めて頂上制覇は難しいと思った。

3大ピラミッド

3大ピラミッド

次にクフ王のピラミッドの中へと入った。単に石を積み上げただけでは出来ない通路と石室。一体どんな計算をして作られたのかと改めて感心した。急な傾斜の狭い通路を上ると、天井の高い大回廊と呼ばれる通路に出る。またそこを抜けると、ついに玄室と呼ばれる王の石棺のある部屋にやってくる。ここがピラミッドの中心である。「ピラミッド・パワー」という力が存在すると言われている。その中心がここなのか? 中には少し重たい空気があるように感じられた。僕はそこであぐらを組み、ピラミッド・パワーを感じようと試みた。確かに、なんとなく感じるものがある。4500年前、時の王が作った巨大な墓。それを作った何万の奴隷たち。人々の思いが「ピラミッド・パワー」を生み出しているのではないか、そんな気がしてきた。
ピラミッド観光を終えた僕は計画どおりにすべて終えた。後は、帰国までの期間をゆっくりと過ごすだけだった。しかし、なんとなく物足りないような気がしていた。帰国まで後3日。もう一つ、これというものが足りない・・