13.待ってろVenezuela
タクシーで街の中心地であるセントロ地区まで連れて行ってもらい、ロンプラに掲載されていた安宿Hotel Hollywoodに入った。飛行機での慌しい移動で多少は疲れていたが、日が暮れるまでにカラカスの街を見ておきたかったので、ほとんど休憩もしないで、ボリーバル広場に向かった。

シモン・ボリーバル像
広場の中央には、大きな馬に乗ったブロンズ像が立っていた。この馬に跨った人が「南米開放の父」と呼ばれ、ベネズエラを独立に導いた人、シモン・ボリーバルであった。日本で言えば、坂本竜馬のような存在だろうか。躍動感溢れる馬に跨ったボリーバルはいかにも凛々しく、まさに英雄の像だった。そして、彼がベネズエラという国を見守っているように思えた。他にこれといって見るものもなく、ブラブラしながらカラカスでの1日は過ぎていった。

マイアミ・South Beachにて
「ダウンタウンへ行ってくれ。」
とりあえず、思いついたのは、ダウンタウンという地名。きっと何か見るべきものがあるだろうと思った。
「ダウンタウンへ行って、どうするんだ? 今頃から行っても何もないぜ。」
というタクシー運転手に薦められて、連れて行かれたのは、マイアミで一番いけてるスポットSouth Beachだった。
海岸通りに面したSouth Beachは、僕たちの想像を遥かに越えた巨大パーティ会場と化していた。通りは、高級車が縦列駐車で列をなし、高級レストランやバーが建ち並ぶ。12時だというのに溢れんばかりの人だかり。どの店も歌やダンスで大盛り上がり。しかも、みんなイケてるアメリカ人ばかり、という感じだった。金髪ねえちゃんはPLAYBOYとかに出てきそうな美人ばっかりだったし、そんな美人が一人の男に群がっていたりもした、きっと有名映画俳優やプロスポーツ選手なのだろう。僕たちって、なんか場違い。というわけで、イケてる店で、ビールを飲んだだけで僕たちのマイアミ観光は終了した。ある意味、恐ろしい街だった。マイアミ。
翌日、ダラスを経由して、関西空港に到着した。今年はちゃんと荷物も届いていて、トラブルもなく、無事帰国。
今回のベネズエラの旅。第1目的 エンジェルフォールを見ることは成功に終わった。しかし、第2目的 ロライマ山を観ることは出来なかった。簡単には行けない。だから人は秘境と呼ぶ。今回はそのことをつくづく思い知らされた。しかし、僕のチャレンジは終わらない。次の旅に向けて、僕はまた計画を練ることだろう。そして、いつか再びロライマ山を目指すことだろう。そのときまで「待ってろ、ロライマ。待ってろ、ベネズエラ!」