FUNKY MONKEY TRAVELERS

行くしかないだろVENEZUELA 05-ベネズエラ旅行記

6.キャプテン翼

エル・サポの滝の上部へと上がり、少し歩いて、再びカラオ川の岸へと辿り着いた。そこはボートが待ち構えていて、ボートに乗って上流へと向かった。

広大な景色を歩く

広大な景色を歩く

ボートは大きな水しぶきを上げて快調に進む。10人乗りの小さなボート、後部には僕たちの荷物と食料が乗せられている。もし転覆するようなことがあれば、大切な荷物、特にカメラは絶対に壊れてしまう。でも転覆しないことを祈るぐらいしかできない。
相変わらず、川の水は紅く、川の両サイドから高さ30mはありそうな大きな木が迫り出すよように多い茂っている。ほとんどの木には太いツルがぐるぐる巻きになっている。いかにもジャングル。昔の川口浩探検隊もこんな冒険をしたかもしれない。水曜スペシャルとそれほど変わらないレベルの冒険旅行なのかも。
1時間ほど行くと、ボートは陸地に接岸し、僕たちはそこで降ろされた。どうやら、しばらく歩いて行くらしい。ボートは僕たちの荷物だけを乗せてそのまま上流へと進んでいった。降ろされた陸地には大きな樹木はほとんどなく、まっ平らな草原が広がっていた。草原の向こう側には大きなテーブルマウンテンが見える。長くボートに乗っていたので、お尻はとても痛い。退屈でお尻の痛いボートよりも、素晴らしい景色の中を歩く方が絶対に最高!!…のはずだった。しかし、僕は爆弾を抱えていたのだ。それは2ヶ月前の右足首骨折。まだ1ヶ月前にギブスを外したばかりの身体には、たったこれだけの距離がとてもきつかった。1歩踏み出すごとに、痛みが走る。それに追い討ちをかけるように、靴擦れを起こしていた。今回の旅のために新たに導入した水陸両用のリバーシューズによるものだった。見た目は普通のスポーツシューズのように見えるが、完璧な撥水加工が施され、両サイドのメッシュ部分から靴の中に入った水が排出されるという画期的な売れ筋シューズである。だから、今回のような川登りには最適な秘密兵器・・・のはずだった。が、それが裏目に出てしまった。実際、怪我をしていたため、事前にほとんど靴を履いておらず、全く慣れていなかった。それに、滝くぐりをしたため靴下を脱いで、素足に直接履いていた。そのため、両足の踵部分の皮がめくれ、血がにじんでいた。
Maruは「足痛いんか? これだから足手まといは困るよ。」と全然気遣う振りはない。
「こんな奴に負けてたまるか!!」僕の心に眠っていたプライドの塊は激しく燃えていた。僕は気力を振り絞り、痛みを堪え、歩ききった。
滝で身を清める?

滝で身を清める?

そう言えば、漫画「キャプテン翼」の主人公「翼くん」もよく怪我に悩まされていた。今の僕は、彼とよく似た状況にいるのかもしれない。ジャンルは違っていても、志すものは同じ。ただ、違うのは彼には「岬くん」という信頼できる相棒がいるが、僕には「岬くん」のような信頼できる相棒はいないということだった。
30分程歩いて、ようやくボートへ。またそこから上流へ遡り、途中の滝で水遊びをし、やっとキャンプ場に到着した。ボートには2時間以上乗っていただろう。キャンプ場は大きなテーブルマウンテン(たぶんアウヤンテプイ)に囲まれていて、そこにはトタン屋根の大きな建物があった。屋根はあるが壁はなく吹きさらしのその建物には、柱と柱との間に数十のハンモックが掛けられていた。40人程は寝ることができるだろう。僕は足首と靴擦れの痛みを癒し、ハンモックで寝ることとなった。
ハンモックで寝る

ハンモックで寝る