米国ダラス行きのボーイング777は1時間以上も遅れて関西空港を飛び立った。この最新鋭の旅客機には座席の目の前には、各人専用の小型液晶テレビが備えられ、自分の好きなテレビ番組や映画を見ることができる。座席は狭いけど、かなりイケてる。映画版GTOを観たり、読みかけのバトルロワイヤルを読んだりして、ダラダラと過ごしながら、約12時間の飛行機の旅を終えた。入国審査を終え、荷物を取り終えると、4時発のマイアミ行きの飛行機はとっくに出発していた。Maruは「まあ、なんとかなるだろ」と安易に考え、急ぎもしなかったが、僕は「それほど便数はないはず」と冷静に考えていた。とりあえず、急ぎチェックインカウンターに向かい、事情を説明した。何とか次の便に乗れることになったが、それも出発までほとんど時間がない。これを逃せば、次のフライトは翌日になる。つまり、これがラストフライトなのだ。絶対乗らなければいけない。バックパックを背負ったままゲートまでダッシュした。カウンターから連絡を受けた飛行機は僕たちを待っていたらしく、乗り込むとすぐに出発した。ほんと危機一髪だった。
マイアミの空港ホテルに一泊し、翌朝の飛行機でカラカスへ。

カラカス空港に到着
空港でドルを両替し終えると、Maruが一人の客引きに捕まっていた。どうやら彼はエンジェルフォールツアーを主宰する旅行会社のやつらしい。スペイン語圏の南米にあって、流暢に英語を話すし、それほど悪い奴でもなさそうなので、隣の国内線発着ビルにあるという彼のオフィスについて行った。彼の名はミッシェル。Maruと仲良くしゃべっていた。
国内線発着ビルにある航空会社のカウンターと対面して、そのオフィスはあった。4軒ほどの旅行会社が同じ並びにあり、どれもエンジェルフォールツアーをメインとした観光客相手の会社のようだった。2泊3日のツアー料金自体は190米ドル。それほど悪くない金額だった。内容も充実しているし、食事も付いている。
「まあ、ええか・・」という感じで契約することにした。

こいつがミッシェル