FUNKY MONKEY TRAVELERS

グレートだぜZIMBABWE 03-ジンバブエ旅行記-

3. 野生の王国

一路ブラワヨへ

一路ブラワヨへ

我々はグレートジンバブエからマシンゴにいったん戻り、バスでジンバブエ第二の都市ブラワヨへ向かった。バスで4時間。果てしなく続く地平線。それがアフリカだ。ブラワヨに着くともう6時だった。すぐに鉄道駅へ行き、ナショナルパークの拠点となる場所デテまでの夜行列車のチケットを購入した。出発は夜7時だ。出発まで時間がない。デテへの到着は夜中の2時になるはずだった。とりあえず、ホテルを予約したかった。しかし、駅からロンリープラネッツに載っているホテルに電話してみたが、何度やってもかからない。仕方がない、とりあえず行くしかない。駅での野宿を覚悟して、テイクアウトの弁当を買って列車へ乗り込んだ。


寝台列車でデテに到着!

寝台列車でデテに到着!

ジンバブエの鉄道は首都ハラレから第二の都市ブラワヨを通り、観光地ヴィクトリアフォールズまで走っている。一日一本しかない。だから各駅停車だ。列車は定刻通りに出発した。車両は旧英国鉄道の車両を使っているらしく、室内には木製のベッドが左右上下に合計4つあった。たった500円で1等の寝台列車に乗れるのだからかなり得した気分だ。サザと呼ばれるトウモロコシの粉を蒸した弁当を食べ、少し仮眠をした。疲れているのでよく眠れた。
デテに着いたのは深夜2時。我々が寝床を心配しているところへ、欧米人客を駅に迎えに来たホテルの客引きが「泊まるところがあるのか」と聞いてきた。「ないのさ」と答えると、「部屋はないけどテントならある、どうする」という。この際、文句は言っていられない。とりあえずついて行ってみることにした。話を聞くとテントは自分たちで張らなければならないらしい。でも、都会人の僕たちに旧式のテントが張れるわけがなかった。結局、彼らにすべて張ってもらった。寝たのは3時。ハードな一日だった 。

翌日、その客引きの紹介でサファリツアーに参加することにした。1泊2日のミニツアーだが、サファリ初体験の我々にはちょうどいい期間だった。サファリカーは8人乗りのランドローバーのサファリ仕様車だ。参加者は我々の他にフランス人のカップルがいた。
車に乗ってナショナルパークの入口へ。入口のロッジには欧米の客がかなり多いらしく、まさに高級リゾート地の様相だった。
ゲートをくぐりナショナルパークにはいると、辺りには、昔テレビで見た「野生の王国」と同じ光景が広がっていた。サバンナ、だれもが想像するアフリカがそこにあった。心からアフリカに来たことを感じた。しばらくドライブすると、少し遠くにキリンが歩いていた。あたりまえだが首が長い。次に発見したのは、象だった。広い草原で糞をしながら歩いていた。でかい。双眼鏡で見ていると同乗者のフランス人が「ファイブレッグス」と喜んでいた。発情期なのか。糞もでかいがあれもでかい。それから、象の群、バッファロー、キリン、鳥、インパラ、他にもいろいろな動物に出会った。
パーク内を3時間ぐらいドライブして、着いたのは、動物の水飲み場。これは人工に作ったもので、そこからちょうど30mぐらい離れた木の上に観察用の高台が作ってあり、そこで、動物をウォッチングしながら昼食を取った。そこにはすばらしい野生の光景が広がっていた。象が水浴びをし、カバが水に浸っていた。キリンとシマウマは水飲み場の周りで、カバの様子をうかがっていた。飲みたいけど、カバが怖くて飲みにいけないという感じだった。このような光景はカメラマンの僕には格好の標的だった。カシャーン、カシャーン、とぎれることなくカメラのシャッターを切った。
そこで、僕が「バカなカバ」とギャグを言っているところへ、「日本人の方ですか」と一人の女性が声をかけてきた。彼女は日本人で、昔、神戸に住んでいたのだが、今は結婚して、アメリカのカリフォルニアで暮らしているらしい。今はツアーでジンバブエに旅行に来たらしい。3週間、南アフリカを旅行するのだそうだ。我々にとって、彼女がジンバブエで会った初めての日本人となった。話をしていると「大阪の方ですよね」と聞かれた。きっと懐かしい大阪の古典的ギャグを聞いて、故郷のことを思い出したかもしれない。
食事を終え、再び、車でドライブ。その後、他の水飲みスポットに行った。そこには50頭近くの象の大群が水を奪い合うようにして飲んでいた。すごく迫力のある光景だ。遠くの方から家族で走ってやってくる象もいる。水は動物にとって、かけがえのないものであると改めて感じた。

ランチを食べながら

ランチを食べながら

広大な風景

広大な風景

像の親子

像の親子

象の群に遭遇! やばい!!

象の群に遭遇! やばい!!


夕方、サバンナの地平線に降りてゆく夕日を眺めながらもサファリは続いた。そんなとき、車は象の群に近づいていった。30頭ぐらいはいるだろうか。車から5mも離れていないところに象の一団がいる。ドライバーが象を威嚇するためにエンジンを吹かす。すると、リーダー格の象も声を上げ、頭を振り、我々を威嚇してくる。Maruの話では、スリランカでは象は「最も恐ろしい動物」として危険視されている。その象が5mも離れていないのに威嚇している。もし象が車に突進してきたら、ひとたまりもないだろう。ドライバーは慣れていて全然怖がっていないが、隣のMaruは怖がっていた。「ドライバー プリーズ ゴー」と叫んでいた。象は威嚇されても臆する様子もなく、立ち向かってくる。さすがに象だ。王者の風格があった。


パオーン!!

パオーン!!


夜7時ぐらいになり、パーク内にある四隅を金網で囲っただけの公園?みたいなところで食事をした。食事が終わると、また車に乗って、サファリをした。ナイトサファリだ。夜はかなり寒い。しかも、オープンカーで走っているので、なおさら寒い。夜行性の動物はかなりいるみたいだったが、暗くてほとんど何も見えなかった。車のヘッドライトで、ハイエナは見ることができた。Maruの持ってきたビデオカメラでハイエナを撮影することに成功した。このビデオカメラには赤外線で撮影できる機能があるらしい。
ナイトサファリを終え、さっき食事した金網で囲った公園みたいなところに戻った。どうやら今日はこの公園の中にある小さな小屋で寝るらしい。小屋を囲む金網は破れているところもあり、もしライオンがおそってくれば最悪の事態になるだろう。しかも、我々の寝る場所は、小屋の土間の上だったのだ。ここに直接、寝袋をひいて寝るしかない。僕とゆうさんが、きっと背中が痛くて眠れないだろうと、あれこれ考えていると、Maruがサファリカーのところで、コソコソとしていた。聞くと、Maruのカメラが動かないらしい。どうやら、Maruが座っていたシートの下にはクーラーボックスがあり、ドライブ中にそのクーラーボックスの蓋が開いて、シートの上に置いていたMaruのカメラがその中に落ちて動かなくなったらしい。はっきり言って、Maruの不注意だ。通常、カメラは水にはとても弱く、たいていは水に浸かると壊れてしまう。思わぬ事態に、Maruは相当ショックだったらしく、その怒りを僕にぶつけてきた。「お前が横で立ったり、座ったりしていたからだ」まるで子供のようだった。僕の慰めの言葉も今の彼には効かない。
この事件で、僕とMaruとの「2000年年賀状写真対決」は、僕の勝ちだな、と思った。僕にとっても不甲斐ないが、仕方ない。この夜はこのまま寝ることになった。