FUNKY MONKEY TRAVELERS

NEPAL TREK 08 -ネパール旅行記1998-

Near the God


荒涼とした川岸を歩く

荒涼とした川岸を歩く

マルファを出発し、2時間ほど歩くとジョムソンに到着した。この街道で唯一の飛行場のあるジョムソンはさすがに宿屋や店屋も多く、町の規模が大きかった。久しぶりに見た村という感じだった。帰路はこの空港からポカラに飛ぶことになる。昼飯を食べ、一休みしてからガグベニに向かう。
荒涼とした川岸に沿って、川の砂利道を延々と歩く。都会とは遠くかけ離れた世界が続く。4時間ほど歩いて、ようやくガグベニに到着した。そこはネパールというよりもチベットという感じがした。町のいろんなところにチベットの文字が飛び交い、村にある寺もチベットのだし、行き交う人々の顔立ちもチベット的な顔立ちをしていた。
右下の暗い部分がムクティナート

右下の暗い部分がムクティナート

翌日はムクティナートへ一気に進む。この辺りで既に3000mほどあり、かなり空気も薄い。あまりスピードを上げず、ゆっくりと体を慣らすようにしながら登る。それほど大した距離ではないが、体力的にはかなりしんどい。ムクティナートには宿泊する設備はないので、数キロ手前のジャルコットに宿をとり、荷物を置いて、ムクティナートに向かうことにする。ジャルコットに着いたのは11時ごろだった。出発して1週間が経過していた。出発当初はかなりしんどかったが、3日目ぐらいから徐々に体が慣れてきたので、楽に動くことができていた。しかし、終盤に来てその疲れがドッと出たような感じだった。空気が薄いせいもあるだろう。こんな時には睡眠が一番と、1時間ほど寝てからムクティナートを目指した。
静まりかえった境内

ムクティナート、静まりかえった境内

最後の登り。そう思い力を振り絞った。登りはじめると徐々にその全貌が明らかになってきた。目の前には巨大な雪山がそびえ立っている。Yakgama Kang(6481m)だった。この山の向こう側にはチベットがある。そして、その山の麓に小さな村のようなものが見えた。確かに村なのだが、すこし、チベットのポタラ宮を思わせる雰囲気を持っている。これこそがムクティナートなのだ。
そして、30分ほど歩いてムクティナート(3798m)に到着した。僕もここへ来たことは嬉しかったが、僕よりも喜んでいたのはガイドのクルだった。ネパール人の彼らにとっても、ムクティナートは特別な存在なのだろう。クルに聞くと、正しくは、チベット仏教とヒンドゥー教の両方の聖地であるらしく、境内には両方の宗教にちなんだ建物があった。それほど広くはないが、聖地と思わせる荘厳さがある。こんな辺境地にあるからこそ聖地たる所以なのだろう。神に最も近い存在。
水を飲むクル

水を飲むクル

それぞれの建物には信仰の源が設けられていた。チベット仏教の建物には天然ガスの炎がたかれ、自然の力として信仰されていた。また、ヒンドゥー教の寺院の周囲には108の牛の形をした蛇口から水が出ていて、この108の水を全て飲むと罪業消滅の功徳があるとされている。僕も5ヵ所ぐらいの水は飲んでみたが、すべての水を飲むことは断念した。
こうして、ムクティナートに行くという当初の目的は達成された。後は、ゆっくりとポカラとカトマンズを観光するだけと思っていたのに・・