FUNKY MONKEY TRAVELERS

NEPAL TREK 07 -ネパール旅行記1998-

Cross the River

タトパニからガーサへの足取りは非常に快調だった。距離的にも長く、ずっと緩やかなのぼりの続くコースだったが、体も徐々になれてきて、ペースが速くなっていく。昨日の温泉でリフレッシュできたからかもしれない。
美しい渓谷を縫うように歩く。今までならトレッキング中の景色を見る余裕などなかったが、今では、景色を楽しみ、自分でペースを考えて歩くことができた。結局、かなりのハイペースで進んだ結果、予定より早くガーサに到着した。
翌日は、ガーサからマルファへと向かった。本来であれば、マルファの一つ手前の村トゥクチェで宿泊するはずであったが、快調なペースで進めそうだったので、もうすこし先の村で滞在することに。渓谷の谷間に沿って、2時間ほど歩くと、大きな岩山から滝が流れ落ち、急流となって目の前を流れていた。川幅はそれほど広くはないが、流れは早い。

滝

行く手を阻む激流

行く手を阻む激流


クルの話によると、2年程前に、この先の橋が崩壊し、通行禁止となったため、この川幅の狭いところを渡らなければならないらしい。こんな場面があるだろうとは思っていたが、現実は予想よりも厳しそうだ。
反対側からは数十頭もの羊を連れた羊飼い川を渡っていた。いくら浅瀬であるとはいえ、流れは速い。嫌がる羊を無理やり渡らせる。すると、1頭の羊が波に飲まれ、流されていく、必死になって追いかける羊飼い。10mほど流され、川岸の石に引っかかり、ようやく止まるが、脱出はできない。何とかして助けようとするが、自力では羊はどうすることもできず、次第に体力が落ちていく。残酷な光景を目にし、ちょっとやるせない気持ちになる。
羊飼いの群れが、川を渡りきるのを待ち、僕たちの番になった。まず、クルが荷物を1人で向こう岸まで運ぶ。次に僕は自分の靴と靴下を脱いで、それを向こう岸まで投げておいた。ズボンを膝のところまでめくり、水の中へ。さすがにヒマラヤの雪解け水。冷たい。思った以上に流れは急で、なかなか思うようには進めない。クルに手を引っ張ってもらい、何とか渡ることができた。さすがはクル!
マルファの町

マルファの町

その後は、順調に進み、予定どおりにマルファに到着した。マルファは街道の中では比較的大きな町で、宿屋も多く、通りは石畳になっていた。ここリンゴ栽培で有名な町で、なんでも日本のボランティアの力によって、りんごを栽培する技術を身に付けたらしい。町の周囲には青々としたリンゴ園を目にすることができた。少し小ぶりだが、甘くて美味しいリンゴ。日本から遠く離れたこの地で、栽培されたりんごに懐かしさを覚えた。